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研究生活において感じる旅

いとう Blog 
2010年07月01日

生き物を研究対象にしていると、
自分の生活リズムをその生き物に合わせざるを得ない。
おかげで遠出などもっての他で、
旅行好きな僕としては、自分で選んだ事だとは言え少々不満が残る。
旅が好きだ。
見慣れぬ景色、嗅ぎ慣れない匂い、肌に感じる空気感、
そういったものを全身で受けながら、
この先進めば何があるんだろうと、
少し高揚しながら前へと足を運ぶ瞬間が大好きだ。
そういうわけで、
現在の、
自宅、研究室、図書館、アルバイト先、たまにスーパーというループを、
そこから外れる事もなしに何周も何周も繰り返す生活は、
正直なところしんどいものだと、
そう思っていた時期もあった。
ところが神様ってのは優しいもんで、
僕の心中を知ってか、
そうした生活の中にも、
しっかりと僕の大好きな”旅”のエッセンスを潜ませてくれたようだ。
実験を進めて行くプロセスは、
旅のそれと非常に似ており、
自分の知らない世界を、
探り探り、
先駆者の発表した論文を案内にして、
先へと向かうときに感じる心地もまた、
何とも言えない高揚感を内包している。
そして実験で使用している顕微鏡は、
普段見慣れてしまった物を、
凸レンズの働きによって全く別の光景に変化させてくれる。
肉眼で見たときは、
ただただ汚らしい液体も、
顕微鏡を介すれば、
普段認知しているものとは全く違って見える。
肉眼の世界に存在する人間や動物、植物などとは全く異なる外観を持つ生き物が、
至る所で蠢いており、まさに異世界。
そして、顕微鏡の光をちょっと強めてから覗いてやると、
一面真っ白な景色の中に微生物がまばゆい光を放ちながら浮かび上がってくる。
この光景は本当にきれいで、
実験を忘れてしばしば見入ってしまうほど。
imeji1.jpg
imeji.jpg
さらに運のいい事に、扱っている生物が海産の藻類である為に、
鼻を近づけると磯の薫りが漂ってくる。
目を閉じて嗅ぎさえすれば、そこは海だ。
確かに波の音もなければ、砂の上を歩く感覚はないけれど、
匂いは今まで体験したいくつかの旅を、
一瞬のうちに頭の中にフラッシュバックさせてくれる。
それだけで十分だ。
こんな風に、日常の中にも、
旅をしているときに感じる要素がいくつも転がっている。
おかげで、今日も実験が面白い。
<文責:伊藤>

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